とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

勉強用

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎問題1アレルギー性結膜炎の分類は?問題2季節性結膜炎で多いのは?その原因で最も多いのは?問題3季節性アレルギー性結膜炎は何を高率に合併する?問題4アレルギー性結膜炎で特異度が高い臨床症状は?問題5 アレルギー性結膜炎で他覚所見7つ問…

アレルギー性結膜疾患に対する点眼薬

アレルギー性結膜疾患に対する点眼薬 ●メディエーター遊離抑制薬 クロモグリク酸Na(インタール®、インタールUD®) アンレキサノクス(エリックス®) ペミロラストカリウム(アレギサール®、ペミラストン®) トラニラスト(リザベン®、トラメラス®) イブジラスト(ケ…

Terrien辺縁角膜変性について

Terrien辺縁角膜変性について ・あらゆる年齢層でみられる ・ 両眼性かつ非対称に周辺部角膜が徐々に菲薄化する慢性進行性変性 疾患 ・原因不明 ・角膜上方に多い(が、周辺部どこにでも発症しうる) ・角膜周辺部の細かい点状の実質混濁→ 角膜輪部に平行し…

周辺部角膜浸潤(カタル性角膜潰瘍)

周辺部角膜浸潤(カタル性角膜潰瘍) 【概論】 ・眼瞼、瞼縁に存在するブドウ球菌のガイドくそに対するⅢ 型アレルギー反応 ・角膜周辺部病変 ・発症初期(周辺部角膜浸潤): 角膜上皮欠損はなく浸潤病巣だけのもの →進行すると上皮欠損を生じる。これをカタ…

角膜創傷治癒

以下の順で角膜創傷の治療について概説する ①角膜上皮の創傷治癒 a)角膜中央部の上皮欠損の修復 b)全角膜上皮欠損 ②角膜実質の創傷治癒 ③角膜内皮の創傷治癒 ①角膜上皮の創傷治癒 a)角膜中央部の上皮欠損の修復 ・周囲の上皮細胞の伸展・移動( 欠損部表層に…

Wilson病について

Wilson病について ・先天的なセルロプラスミン合成障害により全身組織に銅沈着 ・特に肝臓と脳基底核に強く沈着 ・10~20歳代に多い ・眼症状として、本疾患の80~90%に角膜にKayser-Fleischer輪という銅沈着を認める(Descemet膜レベル) ・水晶体前嚢にもひ…

Hurler症候群について

Hurler症候群 ・ムコ多糖代謝異常の一 ・常染色体劣性遺伝orX染色体劣性遺伝性 ・精神運動発達遅滞、ガーゴイル顔貌、水頭症、循環器系疾患 ・眼症状:角膜混濁、網膜変性、gla、視神経萎縮 ・出生時角膜は透明だが、1歳までに霧のかかったような混濁が生じ…

角膜の生理学

角膜の生理学 ・角膜の屈折力:約43D(眼球全体が約60D) ・曲率半径:前面が約7.7㎜、後面は約6.6㎜ ・屈折率は約1.3 ・角膜の横径:11.5~12㎜ ・角膜厚:中央で約520μm、周辺部では約700μm 角膜上皮 ・5~6層の非角化重層扁平上皮 ・厚さは中央で約50μm ・…

アミオダロン角膜症

アミオダロン角膜症について眼科学に書いてあることまとめ ・角膜上皮深層に褐色の渦状の色素沈着 ・Orlando分類(Ⅰ~Ⅳ)がある。 ・アミオダロン投与の2/3に角膜症の発症が見られるという研究もある。 ・アミオダロン投与量および投与期間に相関する。 #ア…

悪性緑内障

悪性緑内障についてまとめ 【病態】 ・内眼術後合併症で、極端な浅前房+高眼圧 【概論】 ・縮瞳薬で増悪し、調整麻痺・散瞳薬によって軽快する 【臨床所見】 ・虹彩の裏面に房水貯留はみられず、 毛様体や水晶体が前方移動し虹彩裏面に押し付けられている。…

流行性角結膜炎の疾患概念

流行性角結膜炎(EKC;epidemic keratoconjunctivitis) 【俗称】はやり目 【好発】8月頃 【原因菌】アデノウイルス8,19,37型。4型も軽症となる。 【病歴】1週間→数日の間隔をおいて両眼性へ。 重症例や小児では偽膜形成。発病7~ 10日後頃より角膜表表層に点…

淋菌性結膜炎

眼科学第2版 【特徴】 ・淋菌は粘膜から離れると数時間で感染性を失い、日光、 乾燥などで容易に死滅する。 ・培養は5~10%炭酸ガス環境下で。 ・潜伏期間は半日から2日程度 【症状】 ・大量の黄色クリーム状の膿性眼脂 ・強い眼瞼腫脹・結膜充血、浮腫、混…