とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

麦粒腫(ものもらい)について

・「ものもらい」のこと
ブドウ球菌が原因のことがほとんど
セフェム系、フルオロキノロン系を用いる


・分類
麦粒腫:ツァイス腺(睫毛脂腺)、モル腺毛包(睫毛汗腺)
麦粒腫:マイボーム腺


・霰粒腫との違い
触れると痛い
※霰粒腫はマイボーム腺が閉塞し肉芽になった腫瘤
※急性霰粒腫は痛く、また触知が難しくなるため麦粒腫と鑑別が困難なこともある。


・治療
1~2週間で自然治癒
膿が出て治癒する
眼科的治療としては抗菌薬点眼(セフェム系、フルオロキノロン系)or内服薬処方
※霰粒腫の切開は皮膚側からor結膜側から行う
→皮膚側からの切開は皮膚縫合+
→縫合しなくてもよい結膜側から行われることが多い


D/D
・悪性腫瘍:高齢者の繰り返す霰粒腫で注意
・眼瞼ヘルペス:膿はなく、水疱が癒合してできるイメージ
・伝染性軟属腫:放っておいても治るが、早く治すにはアルコールに浸した鑷子で潰す