とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

周辺部角膜浸潤(カタル性角膜潰瘍)

周辺部角膜浸潤(カタル性角膜潰瘍


【概論】

・眼瞼、瞼縁に存在するブドウ球菌のガイドくそに対するⅢ 型アレルギー反応

・角膜周辺部病変

・発症初期(周辺部角膜浸潤): 角膜上皮欠損はなく浸潤病巣だけのもの

→進行すると上皮欠損を生じる。これをカタル性角膜潰瘍という

・中年女性に好発

・結膜炎、眼瞼炎、マイボーム腺炎を合併することが多い


【診断】

・好発部位→角膜と眼瞼が交叉する2・4・8・10時方向

・約1㎜の透明帯lucid intervalによって病変が角膜輪部と隔てられている

・上皮直下から実質浅層に限局し、円形または楕円的に1~ 数個の病巣が観察される


【治療】

ステロイド点眼(→Ⅲ型アレルギーに対して)+抗生物質(→ ブドウ球菌に対して)

・マイボーム腺炎→抗生物質点眼or内服、眼瞼縁の清拭、 マッサージ