とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

第14回小児眼科診療セミナー①

Ⅰわかりやすい小児の検査 検影法の基礎
・power crossの原理

球面レンズ(縦共に+,横共に-)

円柱レンズはいずれかの軸は0(=、もう一方の軸は正負問わない

・レンズを2枚重ねる場合、ベクトル計算で合計を出す。

・skiascope:同行する場合は+レンズを入れると中和、 逆行する場合は-レンズを入れると中和する。 中和すると瞳孔が均一に光って見える。

・ 50cmの距離でskiascopeを用いると焦点を結ぶ像が遠 視(+2D)よりになるため、結果は-2Dで記載する。

・skiascopeは暗室で行い、散瞳すること。

斜めから当てて視神経乳頭に光を当てると反射が明るくなる。 正面から当たるのは黄斑部。 その際は眼軸が短くなり遠視側へ過大評価したことになる。

・あまりに暗いなら強度遠視か強度近視。まず- 10を入れて明るくなるなら近視、暗くなるなら遠視。 その代わりに+ 10を入れて改善しないなら中間透光体疾患も鑑別に。