とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

国が行う政策~不妊に対する特定治療支援事業~

こんばんは。

 

昨日ブログで宣言しました↓

eye-doctork.hatenablog.com

 

早速なのですが、今回はいきなりマニアックかもしれませんが、「国が行う政策~不妊に対する特定治療支援事業~」と題して、不妊症に関して国が行う政策を解説していきます。

 

f:id:eye-doctorK:20190204001202j:image

 

不妊症について

まず不妊症について概略を説明しますと、

 

不妊症:「避妊をせずに性生活を続けて2年たっても妊娠しないこと。」

 

とされており、その原因は男性であれば造精能や勃起不全、女性であれば排卵障害などが原因とされています。その頻度も男性は40~50%程度、女性も同じような比率とされています。

 

そして。不妊症に対しては人工授精や体外受精などの治療法があります。しかし、他の治療方法と異なり、一度の治療で赤ちゃんができるとは限りません。そのため、不妊治療を行うたびに医療費がかかってしまいます。

 

そこで、国が行う支援が

不妊に悩む方への特定治療支援事業”

です。

 

具体的に見ていくと、(細かいところは抜粋しておりますので、詳しくは厚労省のHPなどを参照ください。)

www.mhlw.go.jp

 

 

【対象者】

⑴特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、または極めて少ないと医師に診断された法律上婚姻をしている夫婦

⑵治療期間の初日における妻の年齢が43未満である夫婦

 

【対象となる治療】

体外受精

⑵顕微授精

→⑴⑵を合わせて特定不妊治療という

 

【給付内容】

⑴特定不妊治療に要した費用のうち、1階の治療で15万円まで助成する。採卵をしなければ7.5万円まで助成する

⑵初回は30万円まで助成。採卵しない場合は除く。

⑶特定不妊治療のうち精子採取のためopeをした場合、⑴および⑵のほか、1回の治療につき15万円まで助成する。

 

【条件】

所得制限が730万円(夫婦合算の所得)

 

となっています。おそらくは医療機関から説明などはあるかもしれませんが、知らないとかなり損をしてしまう制度です。この事業を実施しているのは都道府県、指定都市、中核市における医療機関です。

 

このような事業を行っているのか事前に確認をしておくのが重要です。助成実績も年々増加傾向で、平成16年度は17657件だった件数が、平成25年度には148659件と約10倍も増加しています。

 

世間的にはまだあまり認知されていない事業ですから、知らなかった方あるいはお知り合いの方が不妊治療を受ける際に費用のことで悩んでいる方がいればぜひこの記事を共有してください!

 

いかがでしたでしょうか?他の仕事で書いた記事の参考として調べた内容なので、初回なのにもかかわらずこのような政策の説明になりました!

「こうやって医療制度を勉強するのもこうゆうときにしかないしな~」

 

と思って書いていますので、コメントや感想をいただければ非常にうれしいです。

 

ではまた!すいません。ちょっと日付をまたいでしまいました!また今日の夜に記事をupしますのでお見逃なく!

 

それではまた!

 

※当HP記事内容は最新の論文・著書および信頼しうるサイトのみの情報を踏まえておりますが、万が一誤った解釈がありましたら、お手数ではありますが、当HP管理者に問い合わせをお願いいたします。

※当HP記事内容の権利は当HP記事作成者にあります故、無断転記・記載を禁じます。

※参考文献は

www.mhlw.go.jp

です。