とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

プロスタグランジン(PG)薬について

プロスタグランジン(PG)薬


【種類】
プロスト
ラタノプラスト(キサラタン®)1日1回 タフルプロスト(タプロス®、タプロスミニ®)1日1回 トラボプロスト(トラバタンズ®)1日1回 ビマトプロスト(ルミガン®)1日1回
プロストン系 イソプロピルウノプロストン(レスキュラ®)1日2回
白内障術後眼への投与で嚢胞様黄斑浮腫。
虹彩炎、ブドウ膜炎があると眼圧上昇、角膜ヘルペスの再燃を認めることがある。
【副作用】
・結膜充血:開始直後より起こるが、付けているうちに良くなる。 ・睫毛の異常:睫毛が伸びる、太くなる、増える。点眼中止で改善。 ・眼瞼皮膚の色素沈着:点眼薬が眼瞼に残っていると起こる。点眼中止で改善。 ・DUES(deepening of upper eyelid sulcus):上眼瞼のくぼみがはっきりしてくる。点眼後 数か月後。点眼中止で改善。 ・虹彩の色素沈着:不可逆性だが、茶目の日本人は気にならない人が多い。 ・角膜上皮障害:防腐剤の影響が多い。
・トラバタンズ®はsofZia®(​塩化亜鉛​と​ホウ酸​と​ソルビトール​の緩衝液)という防腐剤 をBAKの代わりに入れることで角膜上皮障害のリスクを減らしている。
・睫毛の異常、眼瞼皮膚の色素沈着を防ぐには点眼後に洗顔することが良い
プロストン系には神経保護や眼血流改善の作用もあり、網膜色素変性症の治療に役立つ可能性
もある。

 

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