とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

ブルーライトのニュースを受けて

おはようございます。ドクターKです。

 

久々の更新ですいません。色々身の回りのことを処理していたら更新遅くなってしまいました…

 

さて、皆さんは米国眼科学会が発表した、『ブルーライトは失明させない。ブルーライト予防する製品も勧めない。」

 

という記事

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181007-00010005-biz_lifeh-sci

 

を見かけたかもしれません。

 

このような研究を受けて、

 

「じゃあ、スマホいじってても大丈夫!」

ブルーライトカットメガネしなくてもいいね!」

 

と早合点してはいけません。

 

あくまで“眼”への影響のみしか説明していません。たしかに米国眼科学会の言う通り、ブルーライトは失明に影響を及ぼすことはないのかもしれません。

 

それは、

 

サーガディアンリズムへの影響

 

です。

 

サーガディアンリズムは一般的には『体内時計』と言われるもので、網膜に到達する光の量や食事のタイミングなどで調節され、健康を維持するために必要不可欠です。

 

ブルーライトはこのサーガディアンリズムに悪影響を及ぼします。

 

スマホなどの普及により、本来、陽の光がないはずの時間にブルーライトのような光を浴びます。

 

すると、このサーガディアンリズムが乱れて、健康を維持するための内分泌系、自律神経系、精神面などに影響を及ぼします。

 

その結果、

 

高血圧

糖尿病

睡眠障害

 

など(他にもたくさんあります)の病気を引き起こす恐れがあります。

 

このように、ブルーライトは眼以外にも全身への影響があるのです。

 

ですから、今回のこのニュースを受けて、ブルーライトには大した悪影響はないと早合点せず

 

むしろ、健康のことを考えると、なるべく夜はスマホを使わないよう心がけるのが理想的かもしれませんね。

 

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