とある眼科医のつぶやき

とある眼科医は日頃の診療で患者さんから質問されることに答えたり、眼に関する役立つ知識を提供します。

2019-03-10から1日間の記事一覧

アトピー性角結膜炎について

【概要】・1953年Hoganにより報告 ・10歳後半から20歳代にかけて増悪する例が多いが、30~40歳代まで背念化する難治症例も みられる。【他覚的所見】 ・​トランタス斑:輪部境界の部分で結膜が盛り上がって堤防のようになっているもの ・乳頭増殖、下眼瞼結膜…

顆粒状角膜ジストロフィII型(従来のAvellino角膜ジストロフィ)

顆粒状角膜ジストロフィII型(従来のAvellino角膜ジストロフィ) 【概説】 ・TGFB1遺伝子の5番染色体長腕にある124番目のアルギニンがヒスチジンに変異したため 生じたもの・常染色体優性遺伝・本邦の顆粒状角膜ジストロフィはtypeIIがほとんど・ホモ接合体は…

急性出血性結膜炎について

急性出血性結膜炎(AHC;acute hemorrhagic keratoconjunctivitis) 【原因】エンテロウイルス70(EV70)、コクサッキーウイルスA24変異株(CA24v)【特徴】潜伏期:半日~1日両眼性耳前リンパ節腫脹 SPKを合併するため発症時に痛み、異物感を訴える。約1週間で後遺症…